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『違国日記』 瀬田なつき(監)

C2024 ヤマシタトモコ・祥伝社/「違国日記」製作委員会

中学卒業を目前に控えた田汲朝は、交通事故で両親を失う。その葬儀の席で、不憫な朝を引き取ると宣言したのは、叔母(母の妹)にあたる小説家の槙生だ。かくして、ぎこちない共同生活が幕を開けるのだが、2人の関係が擬似的な母娘へと安易に横滑りしていないのが心地いい。あくまで朝と槙生のまま、その2人でしかありえない関係性が模索される。ところで、本作では登場人物たちの関係性が、立ち位置や行動によって示される。向かい合うのか、肩を並べるのか、頭を撫でるのか、握手するのか……そこに人間関係のニュアンスが読み取れるようになっている。では、朝と槙生は最終的にどんな位置関係に収まるのか。それは観てのお楽しみ。6月7日より全国公開。