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『クイーン・オブ・ダイヤモンド』 ニナ・メンケス(監)

©1991 Nina Menkes ©2024 Arbelos

カジノでブラックジャックのディーラーをする女性が主人公だ。しかし、カジノという言葉が想起させるテンションの高さは、ここにはない。どうやら昼は寝たきりの老人を介護しているらしい女性の日常を、断片的に映す本作において、終始彼女は気だるい表情のままなんだから。にもかかわらず、ウルリケ・オッティンガーのビジュアルセンスとシャンタル・アケルマンのストイシズムが、悪魔融合したようなその白昼夢的世界観は、 観る者を釘付けにして離さない。これは何なのか!? 気になった人は、同時公開される監督のその他の作品も観るべし。5月10日よりヒューマントラストシネマ渋谷にて開催される特集上映企画「ニナ・メンケスの世界」内にて上映。