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『ドンキにはなぜペンギンがいるのか』 谷頭和希(著)

その昔、「ファスト風土化」という概念が注目を集めていた。日本の地方都市が同じようなチェーンストアで埋め尽くされ、地域の独自性が失われる現象を否定的に表した言葉だ。1997年生まれの著者は、その負の側面を一面では認めつつ、「しかし」と思う。そこで目をつけたのが、題名にもある「驚安の殿堂」こと「ドン・キホーテ」。安定して成長を続ける「ドンキ」の分析を通して著者は問う。「チェーンストアは、 ほんとうに世界を均質に、そしてつまらないものにしているのだろうか」。¥924/集英社