カルチャー
僕らが観てきた映画のABC。/DOCUMENTARY
ドキドキ、ドキュメンタリー。
2025年11月27日
スリリングは突然に。
上出遼平さんに聞いてみた
21世紀の衝撃のドキュメンタリー作品。
マシュー・ハイネマン/2015
『ハート・ロッカー』の監督キャスリン・ビグロー製作総指揮。メキシコ麻薬戦争の最前線。武装自警団として麻薬カルテルに立ち向かう人々の姿を追うが、正義と悪の境界が徐々に曖昧になっていく。DVD¥4,290(ハピネット・メディアマーケティング)©︎2015 A&E Television Networks,LLC
ジョシュア・オッペンハイマー/2012
’60年代半ばのインドネシアで密かに行われた100万人規模の大虐殺。「国民的英雄」として生きる当時の実行者たちに、当時の虐殺を「演じる」よう依頼する。その再演は、やがて彼らに変化をもたらす。全長版DVD ¥4,180(バップ)© Final Cut for Real Aps, Piraya Film AS and Novaya Zemlya LTD, 2012
ブライアン・フォーゲル/2017
アマチュア自転車選手でもある監督が、ドーピング検査の実情を明らかにしようと自らドーピングを試みるが事態は急転。あれよあれよとスポーツ界を揺るがす国家主導のドーピング計画へとたどり着く。Netflix映画『イカロス』配信中。
アレクサンダー・ナナウ/2019
ルーマニア・ブカレストのクラブで発生した大規模火災をきっかけに、製薬会社、病院そして国家レベルの癒着と腐敗の真実が露になる。なぜここまで撮れるんだ? という迫力の映像は劇映画と見紛うほど。DVD¥4,180(トランスフォーマー)©Alexander Nanau Production, HBO Europe, Samsa Film 2019
マッツ・ブリュガー/2020
ごく平凡なデンマークの元料理人が北朝鮮に潜入。スパイとしての二重生活を「自撮り」で記録し続けるが、そこで明らかになるのはCIAさえ情報を掴めなかった国際的な闇取引のネットワークだった。スパイ映画を超える本物のスリルをご賞味あれ。
スマホ一つで未知の世界と接続する現代。今世紀は刺激的なドキュメンタリーが増えた時代だ。『ハイパーハードボイルドグルメリポート』をはじめ、スリル満点な作品を制作する上出遼平さんにオススメ作品を伺った。
「個人的に、映像には二つの軸があって。事前に考えた大きなテーマの〝設計図〟に当てはめ逆算するように映像を構築する『エンジニアリング的』な作品と、その場で手に入れた素材から即興で構成していく『ブリコラージュ的』な作品。ドキュメンタリーは後者がいいですよね。作り手のワクワクが伝わるし、〝スリリング〟は『どうなっちゃうの』と思わせる部分にあるかも。その意味で、一人の人間の興味を発端に、無鉄砲すぎるくらい恐ろしい方向へ進む『THE MOLE』は最も怖い。個人が政治的な力と対峙する作品『コレクティブ』や『イカロス』の注目ポイントは映像。現場で出合った素材を元に作品として成立させる〝仕上げ力〟に感心します。倫理観を揺さぶる『アクト・オブ・キリング』は企画の発想、人間の邪悪さへの〝気づかせ方〟が鮮やかすぎる。『カルテル・ランド』で描かれる正義と悪の対立構造はフィクションでよく見る〝ベタな展開〟ですが、現実の話だからこそリアルで恐ろしい。今そこで起こっているスリルを追うことで〝普遍的な何か〟にたどり着くんですよね」
プロフィール
上出遼平
かみで・りょうへい|1989年、東京都生まれ。 TVディレクター。著書に『MIDNIGHT PIZZA CLUB 1st BLAZE LANGTANG VALLEY』、audibleにて『UNCOVER 新章 未解決事件現地調査』配信中。
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