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『7』を読む。

トリスタン・ガルシア(著)高橋啓(訳)

 著者は昨今話題の思弁的実在論の地平を開拓したカンタン・メイヤスーらのもとで学び、『激しい生――近代の強迫観念』が翻訳されているフランスの哲学者とのこと。本書はそんな彼が書いた小説……というか、哲学書と同じくらい小説も発表しているらしいのだが、驚くべきことに読みやすい。実際、ドラッグの売人、元ロック・スター、トップモデル、革命家、UFO研究者などを主人公に据えた6つの短編が、やがて不死身の男をめぐる物語へと繋がっていくSF的な小説で、モチーフもポップだし、なんだったらエモさすらある。この人の小説が、もっと読んでみたくなった。¥5,280/河出書房新社

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