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『日本映画の「働き方改革」 現場からの問題提起』を読む。

深田晃司(著)

映画を観ることは楽しい。しかし、その楽しさが、誰かの労働力の産物であることは忘れちゃいけない。今、ハリウッドで巻き起こった#metoo運動が邦画界にも波及し、様々な意味で問題含みの労働環境を見直す機運が高まっている。本書はその流れを率いる深田晃司監督が、自身の経験に立脚しつつ、よりよい映画業界を目指す上での提案を綴った一冊だ。誰かが言わなきゃ何も変わらない。そんな覚悟が滲む言葉の数々は、業界関係者だけでなく観客も受け止めるべし。ふたたび「映画って本当にいいものですね〜」と心の底から言うためにも、ね。¥1,210/平凡社