URBAN ARCHIVE by Kei Harada

1 JUMADIBA

Kei Haradaが、クラブカルチャーを起点に、コロナ以降の都市文化を形作るアーティストやクリエイターたちをアーカイブする、本誌にて連載中の「Urban Archive」。第一回ではラッパーのJUMADIBAをフィーチャー。彼の美学とその表現を支えるコミュニティに迫る。

PHOTO: KAZUKI IWABUCHI
STYLING: AUSKOU
HAIR: HAYATE MAEDA
EDIT: KEI HARADA, YOTA SHIRAISHI

2026年7月7日

近年、成長著しい日本のヒップホップシーン。その中でも、ヒップホップの固定概念に囚わない音楽表現で独特の異彩を放ち、現在のオルタナティブなシーンを牽引しているアーティストが、東京都・杉並区出身のJUMADIBAだ。

「Kick Up (feat. ralph)」といったヒット曲でも知られる彼だが、今年はいよいよ待望の1st アルバム『Kibarashi』のリリースも控えており、さらなる躍進が期待されている。

オーディエンスを惹きつける彼の特徴の一つが、UKロックやフットボールなど多様なカルチャーを参照しながら、音楽や映像、ライブパフォーマンスまで、彼ならではの唯一無二のエステティック(美学)を確立している点だ。

JUMADIBAが制作の拠点としているスタジオは、彼が表現するエステティックやシーンの源泉を肌で感じられる空間だ。

一軒家のスタジオには、レコーディングスタジだけでなく、ファッションブランド〈SOL soonerorlater〉のディレクターを務めるSotaや、Sotaと共にDJデュオ・WASPで活動しながら音楽プロデューサーとしても活動するGen Yamada、映像監督のRyo Suda、コレクティブ〈Namu〉で活動するGeorge Boltonやfreedomなど、様々なクリエイターが制作を行うスペースがある。

スタジオをシェアする面々は、Sotaが今年のPOP YOURSで発売された”nemui”Tシャツをはじめとするマーチを、Ryo SudaがMVを、Gen YamadaやGeorge Boltonが楽曲のプロデュースを手掛けるなど、彼のユニークなクリエイティブと表現に深く関わっている。

JUMADIBAを支える同い年のマネージャーのTaigaは、そのコミュニティの面白さについて「いつも皆でずっと一緒にいる”地元のクルー”みたいなノリじゃないんですよね。

普段はそれぞれがコミュニティの外でカマしてて、タイミングが重なったら一緒にやるって感じ」と話す。彼らは、ポジティブな意味で、一つのコミュニティに依存することなく、それぞれの場所で存在感を発揮し、結果的にお互いに前向きな影響を与え合っている。

音楽やファッション、映像といったジャンルを超えたコミュニティを確立しているJUMADIBAだが、そうした表現やコミュニティのあり方は予め意識されたものではなく「お互いに波長が合うとかそういう感じで繋がっていった先で、オーガニックに生まれたもの」と表現し、そうした波長をお互いに感じられる場所としてクラブやパーティは重要な機能だったと振り返る。

JUMADIBAも度々出演するWASPのパーティは、かつてはベニューやジャンルなどで分断されていた境界線を溶かす、コロナ以降のクラブシーンの感覚を体現するパーティとして知られている。そこでは、ヒップホップとダンスミュージック、アングラとポップといった多様な音楽と様々なバックグラウンドの人々が混ざり合い、JUMADIBAやSotaらのコミュニティが共有する波長や空気感を感じられる場でもある。

「(WASPは)ロウキーだけど、パッションがあった。それを両立させてるのがアツかった」と語る〈Namu〉のfreedomは、かつてWASPのパーティに通い続け、その後ラッパーとして自身の活動をスタートさせた。音楽活動を始めたきっかけとして、「自分の姿を見て、何かを始める人を増やしたかった」と振り返るJUMADIBA。彼らの美学とパッションが都市文化を現在進行形で更新し続けている。

プロフィール

JUMADIBA

ジュマディバ|ラッパー。東京都出身。2021年6月に1st Mixtape 『Kusabi』をリリースし、シーンで頭角を現す。2023年には、自らビートメイクも手掛けた2nd Mixtape 『nobori – 上り』を発表し、渋谷・WWWで開催されたワンマンライブは即完売。若手アーティストとして大きな注目を集めた。2025年には3rd Mixtape 『IEGUMO』をリリースし、作品の世界観を立体的に拡張する全国12都市ツアーを成功させた。ツアーファイナルとなった渋谷Spotify O-EAST公演も大盛況のうちに幕を閉じている。ヒップホップを軸に、UKロックやフットボールカルチャーを通過した独自の音楽性を持ち、楽曲制作から映像ディレクションまで、表現のフォーマットを限定しない。言葉の先に情景が広がるようなリリシズムと、等身大の生活感覚で、東京から独自の表現を発信し続けている。

https://www.instagram.com/jumadiba_assaji/

インフォメーション

JUMADIBA 1st Album『Kibarashi』Listening Party at WOMB

JUMADIBA待望の1stアルバム『Kibarashi』のリスニング・パーティが渋谷・WOMBで開催決定!現在のオルタナティブヒップホップを牽引する新世代が集合する歴史的瞬間を見逃すな!全員絶対集合!

7/19 (Sun) OPEN 13:30 / START 14:00

先着先行受付中
https://w.pia.jp/t/jumadiba-t/

ーー LIVE (AtoZ順)
JUMADIBA
Campanella
Lil Mafuyu & GYW BAY DAGR
Lil Soft Tennis
Nytuer
Only U
S TILL I DIE
SpiderWeb
ziproom
+ and more

flyer by Taketo Kikuchi