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デビュー作の邦訳版が再販されたのを機に、京都に招かれたフランス人作家のシドニをめぐる、仏映画版ロスト・イン・トランスレーション。寡黙な編集者の溝口健三と親密な時間を過ごすなか、彼女は亡くなった夫の亡霊と出会うが……。外国人監督的ないかにもな日本描写はさておき、溝口健三という名前から想起せざるをえない溝口健二的な幽霊(実際、劇中では彼に対して「有名な監督の子孫?」みたいなやりとりがある)、鈴木清順的な過剰な桜
、黒沢清的な車中スクリーンプロセスなどなど、随所に日本映画へのオマージュを感じさせつつ、しっとりと落とすその手腕には息をのんだ。12月13日より公開。
15:55〜NHK総合『第107回全国高校野球選手権大会』を見る。
いよいよ甲子園だ! 「開会式/第1試合「創成館」(長崎)対「小松大谷」(石川)」

『ファッションセオリー ヴァレリー・スティール著作選集』を読む。
ファッション・スタディーズのパイオニアであり、第一人者でもある著者のエッセイ集だ。僕たちからすれば信じられないことだけど、かつてファッションを研究することは、アカデミズム界隈では忌避されていたらしい...

『この会社は実在しません』を読む。
話題作『近畿地方のある場所について』と同じく、小説投稿サイト「カクヨム」での連載から書籍化へと至ったホラー・モキュメンタリー小説。とある製菓会社で謎めいた資料の束(かなりグロい)を発見した主人公が、...

『ジェイムズ』を読む。
マーク・トウェインの『ハックルベリー・フィンの冒険』を、ハックと旅路をともにする黒人奴隷ジムことジェイムズの視点から語り直したら? そんな発想に基づくこの実験的小説が浮かび上がらせるのは、「紋切り型...

『ユニバーサル・ランゲージ』をチェックする。
舞台は雪の積もるカナダのウィニペグ。実在する街ではあるものの、本作ではペルシャ語とフランス語が公用語となり、イラン文化が強く反映された場所。架空の設定が加わっている。そんな世界において描かれるのは、...