生前は「ノーベル文学賞に最も近い」と言われ、いまや世界文学のひとつといっても過言ではない、安部公房。今年は生誕100年。未完の書『飛ぶ男』やエッセイ・インタビューなどを収めた『死に急ぐ鯨たち・もぐら日記』(どちらも新潮社)などが続々刊行され、映画『箱男』も公開中。記念すべき安部公房イヤーだ。そして、そのラストはこちらの展示でしめくくりたい。
本展は、創作活動の初期から、戯曲、写真、演劇グループ・安部公房スタジオによる総合芸術の追究の過程などなど、初公開・初展示を含む約500点の資料により、時代の先端をとらえ続けた表現者・安部公房の全貌に迫る。ワープロやシンセサイザーの展示に「文豪」のお堅いイメージが塗り変わるようで驚きがあるし、どこを切り取ってもやっぱり「前衛」を貫いた安部公房だ。これからの時代にこそ読み解いていくべき作家の、必修の展示。
インフォメーション
安部公房展──21世紀文学の基軸
会場:神奈川近代文学館
会期:2024年10月12日(土)〜12月8日(日)
時間:9:30~17:00(入館は16:30まで)
休み:月曜日
料金:一般800円、65歳以上・20歳未満及び学生400円、高校生100円、中学生以下は無料 ※詳細は公式サイトへ
Official Website
https://koboabe.kanabun.or.jp/

「Life is beautiful : 衣・食植・住 “植物が命をまもる衣や家となり、命をつなぐ食となる” by eatrip」に行く。
「衣食住」。日本において古くから人が生きるために不可欠なものとして表されてきた三要素。普段当たり前に使うワードだけれど、この言葉が生まれた背景には、そもそもどのような暮らしがあったのだろうか。そんな疑...

「ダリア綾なす秋の園」が気になる。
メキシコ原産のダリアは「天竺牡丹」という和名でも知られる花。上野東照宮ぼたん苑では約100品種200株が秋に見頃を迎える。ダリアだけでなく、ワレモコウ、フジバカマ、コスモスなど季節の草花も咲いており...

角文平個展「記憶のボリューム」に行く。
瀬戸内国際芸術祭、百年後芸術祭、奥能登国際芸術祭などの芸術祭や銀座、京都、ミラノのエルメス店舗のウィンドウディスプレイを手がけ、昨年韓国では個展を開催するなど国内外で注目されている作家、角文平さんの...

「マキタスポーツのNEO無尽」に行く。
山梨独自の「無尽(むじん)」文化をテーマにしたイベント「マキタスポーツのNEO無尽」が10月19日(日)に山梨市民会館で開催される。「無尽」は、もともと仲間同士でお金を出し合い、冠婚葬祭や生活支援を...

「GENSEN 2025」が気になる。
山梨県北杜市の「増富地区」を知る人はそういないかもしれない。日本百名山の金峰山や瑞牆山の麓にある小さな集落で、かつては金脈で栄えた地だ。辺りは標高1,000mを超える。今年から、そんな人里離れたエリ...