1970年代、NYでゲイ男性ばかりを狙った連続猟奇殺人事件が勃発した。その報に接してしたたかな衝撃を受けたのは、ウィリアム・フリードキン監督だ。なぜなら、犯人が自作『エクソシスト』に出演していた男だったから。その後、犯人と面会したというフリードキンが、事件に着想を得て1980年に手掛けたのが『クルージング』。このたび43年ぶりに再公開される本作が描くのは、身分を偽って夜な夜なゲイたちが集まるSMクラブに潜入する刑事が、犯人を探す過程でだんだんとアイデンティティクライシスに陥っていく姿だ。製作に当たって、フリードキンは徹底取材を遂行し、劇中では実際のSMクラブも登場。その意味で、上で紹介した『ヴァラエティ』と合わせて観ると、80年代のNYアンダーグラウンドのクイアな側面が、より立体的に浮かび上がってくるかもしれない。11月8日より公開。
21:00〜日本テレビ『金曜ロードショー「火垂るの墓」』を見る。
「火垂るの墓」高畑勲(監)/1988年/日本/野坂昭如(原作)。原作は、神戸の大空襲を体験した野坂昭如による直木賞受賞作。戦争の愚かさと哀しさを高畑勲監督が描いた、いのちの物語。

「夏祭り能楽堂」に行く。
GINZA SIXの地下3階に能楽専門の公演場があるのは知ってた? その名も『観世能楽堂』。能というと少しハードルが高いと思った人でも大丈夫。「夏祭り能楽堂」という楽しげなイベントを開催中だ! 観...

「被爆80年企画展 ヒロシマ1945」に行く。
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「Hello? BOOK&ZINE GATHERING by 1LDK e.s.」に行く。
オバマ元大統領やビル・ゲイツらがそのリストを公開することでも度々話題にあがるが、欧米では「サマー・リーディング」なんて文化がある。その名の通り、夏に本を読もうという習慣こと。今年のサマー・リーディン...

水谷太郎「12000」に行く。
夏の暑すぎる太陽の「光」から逃れながら、こちらの展示はいかがだろう。ファッションフォトグラファーとして国際的に注目を集める写真家・水谷太郎さん。ファッション誌、コマーシャルフォト、アーティストのポー...