TOWN TALK / 1か月限定の週1寄稿コラム
LIFESTYLE

【#4】自転車、特撮、漫画、演劇……

2022.06.01(Wed)

早いもので、僕の4回分のコラムもこれが最終回となります。ちょっぴり寂しいですが、たくさんの人に読んでもらえたようで、まだ15歳の僕にとってはなかなかありえないことだと思いますし、ありがたく、とてもやり甲斐のある作業でした。

さて、今回は総集編として好きなものいろいろについて書きたいと思います。僕は興味のあることや趣味が非常に多いのですが、たくさんのことを同時に楽しむことでより広い視野で物事を感じることができるようになると思います。そんな様子もお伝えしようと、一つに絞らず思いついたまま書いてみます。

僕は昭和文化が好きです。いわゆる「レトロ」な雰囲気ですね。部屋には赤電話や黒電話、ラジカセが置いてあり、出かける時には当時モノのスーパーカー自転車(知ってます? フラッシャーやストップランプ、センターギアにスピードメーター、リトラクタブルヘッドライトなどがついていて面白いんですよ)に乗って、音楽を聴くときはアナログレコードやカセットテープ。観るDVDでは「快獣ブースカ」や「もーれつア太郎」「ゴジラ」そして60年代白黒の「ゲゲゲの鬼太郎」などが好きです。この頃の映画やアニメは単に主人公の活躍だけでなく子どもに向けた道徳心のようなものが埋め込まれていて、観ていてとても暖かい気持ちになるんですよ。ぜひリメイクではなくそのままをTVで再放送をしてもらいたいものばかりです。

ちなみにゴジラシリーズでは特にモスラが好きなので、壊れた東京タワーと組み合わさった模型なども持っています。その影響か蝶よりも蛾が好きでよく卵から育てていました。その他に手塚治虫の漫画や黒澤明の映画も大好きです。黒澤映画は構図の工夫や役者の表現する世界観が素晴しく、何よりも引き込まれます。個人的には「椿三十郎」「天国と地獄」「七人の侍」などが好きです。思い出しましたが似たような映画で黒澤明ではないですが小林正樹監督の「怪談」はなんとも美しかったですね。

そして手塚治虫の漫画は子供向けのものから風刺、哲学的なものまで全てが面白く、何よりも素晴しい教科書であり、バイブルであると思います。「火の鳥」などは特に広大な視野で人生について考えさせられておすすめです。

あと僕が音楽と同じくらい好きなものが演劇でして、とくに蜷川幸雄さん演出のものは本当に素晴しいと思います。蜷川さんは僕なんかが言うまでもなく世界的に活躍されていた方ですが、その舞台を観ると改めてそれを実感します。シェイクスピアやアングラものなど色々な戯曲の演出を手掛けていますが、その中で僕が特にオススメしたいのは「オイディプス王」「身毒丸」「タイタスアンドロニカス」「真情あふるる軽薄さ」などでしょうか。ギリシャ悲劇代表作であるオイディプスでは僕の父東儀秀樹が音楽を担当したのですが、途中途中にもコロス(群衆)が全員笙を吹く演出などがありとても面白いです。西の作品にアジアの文化を取り入れるということは最近ではよくある手法ですが、その取り入れ方の発想力が物凄いと感じます。この戯曲は本当に組み立てがよくできていて観終わった時の衝撃は忘れません。また身毒丸は寺山修司の原作を岸田理生が編集した戯曲ですが、これも深い意味のある作品でコンセプト自体がとても興味深く、そしてそれをまた蜷川さんがこの世のものとは思えないほど美しく表現しているということがなんとも素晴しい作品です(藤原竜也さん、白石加代子さんによる「復活」というバージョンがオススメです)。その他の作品まで全部語ろうとすると長くなってしまうので、ぜひ興味のある方は調べてみてくださいね。

演劇のもう一つの楽しみ方として原作である戯曲も読みます。シェイクスピアや清水邦夫などの作品を本で読むことで物語をさらに深く感じ取ることもできますし、それが舞台表現において演出によって見え方が全く変わる様子、戯曲には書かれていない演出の効果やその発想の凄さを改めて実感できるのです。それはその他の演劇や宝塚などでも感じます。こんな風に色々な物事に触れていく毎日が楽しくて仕方ありません。

さて、これでもまだ喋りたいことのほんの一部でしかありません。本当はこの4回分全部使っても書ききれないほどですが、それはまたこれから色々な機会で皆さんに僕の感覚を共有していただくことが増えていくと思いますので、ぜひまたこのような場でお話ししたいです。この先も応援よろしくお願いします! 1ヶ月間ありがとうございました‼︎

それから僕が力を入れているバンド「GRASSHOPPPER」もよろしくお願いします。今回も演奏動画を用意しました。コロナ禍で後ろ向きになっている人にエールを送る気持ちで歌っているオリジナル曲をぜひご視聴ください。

それではまた、いつかどこかで!

東儀典親

プロフィール

東儀典親(ちっち)

とうぎ・のりちか|2006年、東京都生まれ。奈良時代から1300年にわたり雅楽を世襲してきた東儀家に生まれる。雅楽はもとより、幼少期から70年代ロックを愛し、作曲を手掛ける音楽家でもある。同世代でバンド『GRASSHOPPPER』を結成し活動。愛称は「ちっち」。


Instagram
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