TOWN TALK / 1か月限定の週1寄稿コラム
CULTURE

【#1】ここは日本で最初のクリスマスショップ

2021.12.10(Fri)

「クリスマスカンパニー」その名の通り、クリスマスのお店だ。東京の代官山という街で営んでいる。クリスマスの商品を20坪の店内で一年中、クリスマスが終わっても春も夏も秋も取り扱っている専門店、というと特異に写るかもしれない。だが海外でクリスマスは宗教に由来するイベントで、クリスマスショップは全く特別なものではないのだ。1985年に開店した当初、クリスマスショップというものは、日本にはまだ無かった。つまり、日本で最初のクリスマスショップ、ということなる。(ちなみに写真は1986年の1st Anniversaryのときの写真)

 1988年には3月16日発売号の『POPEYE』で代官山特集が組まれていた。代官山を「今、いちばんおしゃれな街。」と紹介し、代官山のショッピングマップが詳しく書かれている。弊店も「一年中、クリスマス用品を売っている」という、非常にシンプルな言葉だが全てを伝える表現で記載されていた。

 このマップを切り抜いて見ながら街を歩いただろうPOPEYE読者が目に浮かんでくる。

 今でこそクリスマスグッズはどこでも手に入る。10/31のハロウインが終わったその夜から、ディスプレイ業者はクリスマスの飾りつけに忙しい。だが当時のクリスマスには、スペシャル感があった。特にクリスマスグッズは、いつでも手に入るものではなかった。

 サイズの違うクリスマスツリーや海外のキラキラなラメがついたオーナメント、つい手に取ってしまうお菓子に自分用にも買いたくなるような立体感のあるクリスマスカードなど。屋外用の大きなサンタクロースの形をしたライトも玄関にあるだけで、一気にクリスマスムードの高まるアイテム。ワクワクするようなものが多く、珍しく、雑貨が勢いのある愛すべき時代だった。そんな頃にクリスマスの代表国であるドイツをはじめヨーロッパ、アメリカなど世界各国からグッズを直輸入していたクリスマスカンパニーは膨大な商品数となり、1990年代から百貨店で期間限定ショップを展開するように。

「クリスマスを楽しむ」という文化と共に、全国にも少しずつクリスマス専門店として認知されていった。一方で通信販売のニーズが湧き上がっていた。多方面から要望も多かったが、敬遠していた。直接の販売で無ければ、私たちの理念や商品性質上の良さが伝わらないのでは?と思っていたからだ。

 2020年よりコロナ禍で、本格的にインターネット販売を始めることになった。売り上げは好調だ。「364日クリスマスイブ」が弊店の掲げるコンセプトで、そこに24時間営業まで加わることになった。商品や細かな問い合わせも多いがそれに答えることで、リピーター客も増えた。もちろん店頭には及ばないが、十分に顧客とのコミュニケーションが成立することに気がつかされ、私達自身が一番、通信販売のポテンシャルに驚いている。

 知人に「クリスマス専門店を続けてきたが故に、対面販売でなくても信頼関係を築くことができているのではないか」と言われ、そんなものなのか、と少し贅沢な感情になる。
ありがたいと思う。

プロフィール

クリスマスカンパニー

1985年に日本で初めてのクリスマス専門店としてオープン。「364日クリスマスイブ」をメインコンセプトに代官山で年中、世界中のクリスマスグッズを販売。◎東京都渋谷区猿楽町29-10 ヒルサイドテラスC-13 ☎03-3770-1224 11:0019:00 不定休

HP
https://www.christmas-company.com/


Instagram
https://www.instagram.com/christmascompany364/?utm_medium=copy_link

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