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THE NORTH FACE PURPLE LABEL
秋も冬もスケボーしてる。ベージュかグレーのアウターで。
2021年9月10日
photo:Masato Kawamura styling:Junichi Nishimata edit:Satoshi Taguchi
もう秋だなーと思っていたら、そのうち冬になった。風はどんどん冷たくなって、プッシュしてたら耳がジンジンしたりする。手だってかじかんできそうだ。でもまあ、寒くはないから平気なのだった。機能的で暖かくて、洒落た色のアウターがいつもだいたいあるからね。
9月
SEPTEMBER
秋は夕暮れ。ほんのり涼しくて、影が伸びて(この日は曇りだが)、Tシャツにサラりと軽めのアウターを羽織れば完璧なのである。「65/35 マウンテンパーカ」なんてまさしく。生地は〈ザ・ノース・フェイス パープルレーベル〉の代表的な素材、65/35ベイヘッドクロス。コットンならではのナチュラルな手触りに、丈夫さもある。さらにはっ水加工も。ようするに小雨でもちょっと暑くても、秋の始まりの頃なら、だいたいいつもちょうどいいと思う。フロントの4つのポケットや程よくゆったりめのシルエットには、’70年代のオリジナルを基礎としたトラッドなムードが生きている。カラーリングは豊富にあるが、ディムグレーがとてもモダンに見えた。
10月
OCTOBER
秋深き。隣は何をする人か知らないが、こちらは今日もスケボーだ。だいぶひんやりしてきて、アウターを着たままドロップしたいくらい。そんなときはダウンのベストが動きやすくていいと思った。「65/35 シェラベスト」とかね。シルエットもゆったりで、いかにもクラシックに見えるが、機能はずいぶんアップデートされていた。中わたを片寄りなく配置するためのバッフル構造を2層でずらして構成。これによってステッチ部分がコールドスポットになるのを軽減してくれるらしい。さらに外側の層は水に濡れてもロフトが落ちにくい「PRIMALOFT® Gold Luxe Insulation ECO」を、内側の層には自然な温もりをキープする「光電子®ダウン」をそれぞれ採用。ようするに、すごく暖かい。当然こちらもはっ水加工の65/35ベイヘッドクロスである。
11月
NOVEMBER
いよいよ冬だ。日が暮れるのだって早い。寒くなれば当然、ダウンジャケットの出番なのだった。とはいえまだまだスケボーだってしたい。もっさりとしたアウターは遠慮したい。なので「65/35マウンテンショートダウンパーカ」を着る。中わたは「光電子®ダウン」がたっぷりと。着ているとじんわり暖かいのは、体から出ている遠赤外線(体温)を効率的に輻射して、体を保温するという性質があるため。なので向かい風でも、プッシュしてても自然な温もりを感じられる。カラーリングは10月と同じくトープ。65/35ベイヘッドクロスのこの色は、アウトドアのフィーリングとモダンさとがちょうどいいバランスな気がする。
12月
DECEMBER
コールドウィンター。雪だって降るかもしれないが、それでもやっぱりハイロフトのダウンアウターを着てパークに来た。これは「65/35 シェラパーカ」。オリジナルは’70年代に〈ザ・ノース・フェイス〉初のアウターとして生まれたクラシックモデルで、今なお人気のアーカイブアイテム。それをベースに機能もデザインもずいぶん更新されている。生地は当然、はっ水加工を施した65/35ベイヘッドクロス。バッフルの構造と素材は、10月で着ていた「65/35 シェラベスト」と同じ。2層のバッフル構造で、外側に「PRIMALOFT® Gold Luxe Insulation ECO」、内側に「光電子®ダウン」をそれぞれたっぷりと。ゆったりとしたシルエットでフードもボリュームがあり、ニュートラルなグレーのカラーもあいまって、モダンなムード。すごく暖かくてクール(涼しいということではない)だと思う。たぶん来年の2月くらいまで、これを着てる気がする。
ずーっと65/35ベイヘッドクロスだった。
マウンテンパーカからダウンベスト、ダウンパーカのショートとロング。秋が始まって真冬まで、いろんなアウターがあったけれど、すべてシェルは「65/35ベイヘッドクロス」を使ったアイテムだった。1970年代には〈ザ・ノース・フェイス〉のマウンテンパーカに使用されていた歴史ある素材で、65%のポリエステルと35%のコットンをミックスした糸で織り上げられた生地のこと。コットンのような天然素材の表情があり、ポリエステルの乾きやすさと丈夫さを併せ持つ。しかも独特のハリと質感が良い。半世紀も前に生まれた生地なのに、機能は今でも通用して、秋も冬も頼りになる。すごい! でも落ち着いて考えれば、人の肌や感覚は、半世紀というか何世紀たっても変わらないし、心地よいものは、やっぱりずっと心地よいのである。「ヘビーデューティ」をキーワードとする〈ザ・ノース・フェイス パープルレーベル〉が、そんな歴史と信頼が宿る生地を大切にするのは、当然なのかもしれないね。目立つところにロゴを入れることよりも、圧倒的にブランドの価値を反映しているとも思う。
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ザ・ノース・フェイス パープルレーベル
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