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まだまだ知らない〈ラコステ〉のポロシャツのこと。

LACOSTE

2023年9月1日

text: Ku Ishikawa
illustration: Kazuma Mikami

〈ラコステ〉のポロシャツ「L.12.12」が誕生して今年でちょうど90年。祖父や父親が愛用し、僕は物心がつく前から袖を通していた。そんな長い付き合いなのに、意外と知らないことも多い。

 そもそもテニスウェアがルーツであり、歴史を遡れば「L.12.12」の革新性に気づく。というのも、「L.12.12」が登場するまでは、風を通さず汗も吸わない平編みの長袖のワイシャツでプレーするのが絶対的な習慣で、選手のことを考えた初めての機能的なウェアだったのだ。発明者は〈ラコステ〉の創業者であり、プロのテニスプレーヤーでもあったルネ・ラコステ。目をつけたのはポロ、つまり乗馬の選手たちが着ている柔らかい生地でできた半袖の襟なしシャツで、そこに襟をつけることをひらめいたのだとか。氏が現在のポロシャツの元祖を作ったというわけだ。おまけにポロシャツの代名詞である鹿の子素材を、最初から自分たちで作ったっていうのだからさらに驚きである。もちろん90年経った今、着心地だけを考えればもっと良い機能素材はたくさんある。でも僕らは最新も最古も等しく好みで、だからこそポロシャツといえば、これからも「L.12.12」なのだ。

ベーシックだけど奥深い。
ディティールを解説しよう。

Detail
正式なモデル名は……?

L.12.12

 ラコステのポロ、といっても実はバリエーションがたくさんある。1933年に生まれたブランド最初のアイテムが「L.12.12」だ。読み方は、「エル・トゥウェルブ・トゥウェルブ」。LはファミリーネームであるラコステのL、そして最初の1はピケ素材、次の2は半袖を指し、最後の12は12番目の試作品でルネが製品化を認めたことを示す。あくまでもクラシックフィットのショートスリーブを指すので、長袖などは名称が異なるぞ。

Detail②
コム デ ギャルソン・シャツとコラボレーション

 アパレルブランドはもちろん、「NETFLIX」や「THRASHER」など文化的な企業と幅広くコラボする〈ラコステ〉。組む相手も気になるが、ポロシャツ、ワニロゴなどの永遠の定番がどう変わるのかいつも楽しみでならない。今年の秋冬は〈コム デ ギャルソン・シャツ〉がパートナー。ボディ全体を斜行させることによって襟元や裾に心地よい違和感を作り出したポロシャツなど、ユニークかつ”ギャルソン“らしい表現の詰まったコレクションだ。

Detail③
まずこの人、ルネ・ラコステ。

ルネ・ラコステ イラスト

 テニスプレーヤーとしても歴史に名を残すルネ。全盛期の1924〜1929年の間には、全仏オープンで3回、ウィンブルドンで2回、全米オープンの前身の大会で2回も優勝。「L.12.12」に通じる発明家精神はウェアだけにとどまらず、1974年にはガットの振動を抑えるダンパーを、1963年には木製ラケットに終わりをつげるスチール製のラケットを開発! 自主トレには欠かせない、一人で練習するときのボールを出すマシンを最初に発明したのも彼だ。

Detail④
あんなワニ、こんなワニ。

ラコステ ワニ

 そもそもなぜワニが〈ラコステ〉のアイコンに? 時は1920年代のボストン。フランスチームの一員として国際大会に参加していたルネが、旅行用品店で「もし次の試合に勝ったらこのワニ革のスーツケースを贈ってよ」とチームのキャプテンに持ちかけたことが発端だ。その逸話が広まり、”ワニ”というニックネームとなった。最初にワニがロゴのように使われたのは1927年のこと。友人のロベール・ジョルジュが描いた口を大きく開けたワニをブレザーに刺繍した。その後、時代によってアップデートされているのだけど、時代を経るにつれて、どんどん可愛げが出ているね。

Detail⑤
レギュラーカラーはこの色。

ラコステ  ワニ

 発売から20年近く、「L.12.12」は白一色のみだった。ウィンブルドンは今もそうだけど、テニスコートは紳士淑女の社交場であり、汗染みが目立たない白い服の着用がマナー、という認識が強いからだそうだ。初めての色展開は1951年のことで、今も作り続けるネイビーと赤。その後、〈ラコステ〉といえば豊富なカラーパレットってくらい様々な色が生まれるわけだけど、この3色に黒とボルドー、そしてラコステグリーンと呼ばれる深い緑色を加えた6色がいつでも買えるレギュラーカラーである。

Detail⑥
ボタンと前立てへのこだわり。

ラコステのポロシャツイラスト

「L.12.12」のVゾーンには、なんだか不思議な魅力がある。と思っていたら、やはり細かいこだわりが詰まっていた! ボタンはすべて貝ボタンで、ボディの色に合わせて黒蝶貝、白蝶貝を使い分ける。上前立ては特に丁寧に処理され、身頃から必ず2mmだけ横に出ている。これは一番上までボタンを閉めた際に身体を動かしても、下前立てが見えないスマートな気遣いと見た。

Detail⑦
メイドインジャパン、メイドイン秋田です。

日本とフランスの国旗

 日本で買える「L.12.12」は、1988年に秋田に設立されたラコステの専門ファクトリーで作られる。初代工場長がフランス・トロワの工場に赴いて作った細かな仕様書をもとに、昔も今も日本のクラフツマンたちが腕を振るう。つまり本国フランスのレシピをそっくりそのまま受け継いでいるということ。過去には日本製が輸出されたこともあるという。フランス製が……なんて思っていた君、自信を持ってメイドインジャパンを着ようじゃない。

Detail⑧
カスタムオーダーはじめました。

ラコステ
※POPEYEのロゴが入っているのはPOPEYEの特別仕様です。通常はアルファベットおよび数字で最大8文字までです。

 ベタだけど自分だけの一着は嬉しいし、「L.12.12」という銘品ならなおさら。今年からスタートするカスタムオーダーは、2〜7の6サイズの「L.12.12」をベースに、定番カラーにシーズンカラーを加えた9色からボディと袖、襟の色を選べる。部位ごとに色を変えてもOK。オプションで袖口や裾に刺繍も入れられる。というわけで早速POPEYEテニス部も挑戦。ワニでもありほうれん草でもあるグリーンと、僕らの大好きなネイビーのコンビに、POPEYEのロゴと創刊年のナンバリングを袖に刺繍して。ユニフォームのつもりが、格好よすぎて街着として着まくっている。

Detail⑨
裾のカットは20mmジャスト。

 一着の「L.12.12」は30もの工程を経て完成する。そしてほぼすべてのステップが手作業だ。創業以来、世界中の工場がルネの作ったレシピをミリ単位で守っていると思うと、ちょっと感動。その信条は”裏返しても美しく”。そんな細部へのこだわりが90年も変わらず愛されるゆえんなのかも。同じく「L.12.12」のアイデンティティであり、優雅に流れる裾のスリットは、昔も今も20mmぴったりなのである。

インフォメーション

POP UP開催!

ワニの90回目の誕生日を祝って特別なパーティが「代官山T-SITE」にて開催! パリから始まり、世界各地を巡回して、ようやく東京にもやってきた。パーティは小木“Poggy”基史さんがディレクションし、東京を代表するアーティストやヴィンテージコレクター&ショップが参加。イベント限定で買える復刻ポロシャツもあるぞ。9月9日から18日まで。

Official Website
https://www.lacoste.jp/