ジェンダーレス。僕と彼女でシェアする服。
MM6 Maison Margiela
2022.08.10(Wed)
photo: Yuki Kumagai
styling: Shuhei Yoshida
grooming: Nori Takabayashi
hair & make: Suzuki
edit: Koji Toyoda
〈エムエム6 メゾン マルジェラ〉のコレクションは、ジェンダーレスだ。セーターやコート、パンツ、どれを取っても、そこにボーイとガールの垣根はない。しかし、たとえ同じ服に袖を通しても女子と男子ではその雰囲気がガラッと変わるから不思議だ。ここではそんな好例をいくつか紹介してみよう。
Military Sweater

〈エムエム6 メゾン マルジェラ〉の2022年秋冬「アヴァン・プルミエール」は、ミリタリーウェアを大胆に再解釈し、新しいデザインを探求したコレクション。写真の2人が仲良く着るニットも、実はミリタリーニットを解体し、パッチワークのように再構築したもの。軍モノならではのエルボーパッチにはその機能を持たせず、あくまでデザインのアクセントとして使い、平和的な印象に。丸みを持たせたシルエットも表情が柔らかく、そしてもちろんジェンダーレス。
Tailored Coat
端正なウール素材に、ノッチドラペル。一見、トラディショナルなチェスターコートのように見えるが、脇の下から腰元までは大胆なカットアウトが施されている。左の写真の彼女のようにそのスリットから腕を出してみれば、ロング丈のジレのような佇まいに、腕をしまってしまえばポンチョにも変化する自在なテイラードコート。スリーブはストールのように胸のあたりで結んでみるのも面白い。
Zip-up Knit Cape
〈メゾン マルジェラ〉の名品、「キャミオヌール」と呼ばれるジップアップのリブニットカーディガンをケープのようなシルエットで再構築したのがこちら。袖がどこにも見当たらないと思ったら、さりげなく脇にスリットが開く。そこに腕を通せば、カーディガンのように、そのままバサッと羽織ればケープにもなる。右ページのコートと同じくミニマムかつ捻りの効いた〈エムエム6 メゾン マルジェラ〉の真骨頂だ。
Denim Jacket
少し錆びたような色合いのデニムジャケットは大胆にクロップドされ、ショートなシルエットに。シティガールにはちょうどいいコンパクト感だが、シティボーイには難易度高め?と思いきや、いざ羽織ってみれば、ストレッチも効いていて意外とすんなりと着こなすことができる。裾からはみ出した大胆なレイヤリングは、名作「ジャパニーズ」バッグとのバランスも相まってとても都会的な雰囲気だ。
Wide Black Denim Pants
フレアな裾を生かし、例えばシティボーイならばグランジっぽく。シティガールは、ヒールの高いブーツなんかと合わせて、エレガントなワイドパンツに。性別もスタイルも問わないこんなワイドパンツこそ、究極のジェンダーレス・ベーシック。
MM6 Maison Margiela
マルジェラ ジャパン クライアントサービス☎0120·934·779
Official Website
https://www.maisonmargiela.com/ja-jp/mm6/