小説家・京極夏彦氏の第4代館長の就任も話題となった「印刷博物館」。京極先生の「鈍器本」とも形容されるほどの分厚さをもった作品とイメージを同じく、この博物館の収蔵品も重厚&大量。印刷の歴史や文化を辿り、体験できる常設展の充実ぶりはもちろん、企画展にも注目だ。本展「黒の芸術 グーテンベルクとドイツ出版印刷文化」では、印刷史の大事件「グーテンベルクによる活版印刷術の発明」にフォーカス。産業の領域で過去のものとみなされている活版印刷術と活字書体が国の文化形成に大きく影響を与えてきた様子を紐解きながら、グーテンベルクの何が“事件”だったのか、その偉業の核心に迫る。1000年以上続く印刷文化が「オールド」と称されるいまこそ、その存在の意義について学べることが多いはずだ!
インフォメーション
黒の芸術 グーテンベルクとドイツ出版印刷文化
会場:印刷博物館
会期:2025年4月26日(土)~2025年7月21日(月・祝)
休み:毎週月曜日(ただし7月21日は開館)
時間:10:00~18:00(入場は17:30まで)
料金:一般1000円、学生500円、高校生300円、中学生以下無料
Official Website
https://www.printing-museum.org/collection/exhibition/t20250123.php

『スヌープ・ドッグとE-40のお料理教室』を読む。
『スヌープ・ドッグのお料理教室』の記憶も新しい御大が、ザ・クリックの創設メンバーであり、フィリピンの食などにまつわる会社「Lumpia」を経営するE-40を相方に従えた、ギャングスタレシピ集の第二弾。...

『7』を読む。
著者は昨今話題の思弁的実在論の地平を開拓したカンタン・メイヤスーらのもとで学び、『激しい生――近代の強迫観念』が翻訳されているフランスの哲学者とのこと。本書はそんな彼が書いた小説……というか、哲学書...

『アントカインド』を読む。
『マルコヴィッチの穴』『エターナル・サンシャイン』の脚本家として知られるチャーリー・カウフマンの小説家デビュー作。だが、ページ数は半端ないし要約は不可能。映画評論家のB・ローゼンバーガー・ローゼンバー...

『九月と七月の姉妹』を観る。
ヨルゴス・ランティモスのパートナーであり、役者としても活動するリアン・ラベドの長編監督デビュー作。原作は1990年生まれのイギリス人作家デイジー・ジョンソンの同名小説だ。描かれるのは、10ヶ月違いで...

『ザ・ザ・コルダのフェニキア計画』を観る。
今度のウェス映画の舞台は、1950 年代のフェニキアなるヨーロッパの大独立国だ。常に暗殺の危機に晒されている大富豪ザ・ザ・コルダの夢は、同国の全域にインフラを整備するプロジェクト「フェニキア計画」を...