現代フランスの哲学者ジャック・ランシエールによる映画論集。かなり手強い一冊ではある。しかし、彼が普通に映画好きであることは、取り上げられる映画監督を見れば明らかで、そこに別に映画好きでもない哲学者が用語説明のために書いた映画論との違いがある。ヒッチコック、ブレッソン、ロッセリーニ、ペドロ・コスタ……。とりわけ、ハリウッドミュージカルの巨匠ヴィンセント・ミネリ論には我が意をえたり。「世界は舞台、舞台はエンターテイメントの世界」という「ザッツ・エンタテイメント」の歌詞から解き明かされるのは、「芸術と娯楽」をはじめ、何かと何かを分けること、あるいはその結合部分を示すことをしない、ミネリ的な方法論。それを念頭に置きつつ、「車が渋滞し現実が停止しないとミュージカルの世界に入れない『ラ・ラ・ランド』ってどうだったの?」と考えてみるのもいいかもね。¥3,740/青土社
21:00〜NHK総合『NHKスペシャル』を見る。
「イーロン・マスク “アメリカ改革”の深層」 「テクノロジー」と「右派」を合わせた「テックライト」が存在感を示すアメリカ。そんななか、突然、新党立ち上げを表明し、世界を驚かせたイーロン・マスク。民主主...
19:30〜NHK総合『魔改造の夜』を見る。
超一流のエンジニアたちが極限のアイデアとテクニックを競う技術開発エンタメ番組「魔改造の夜」。新作が放送! モノづくりサークルの精鋭『K州大学』ATMやプリンターの大手メーカー『O電気』総合電機の世界...

「ONE’S Own Values」に行く。
本誌連載『西山徹の東京コラージュ案内』でもお馴染み、〈WTAPS®〉のデザイナーである西山徹さんがスタートしたブランド〈DECENDANT〉。昨年原宿エリアにグランドオープンした『DESCENDAN...

「被爆80年企画展 ヒロシマ1945」に行く。
写真は、人々の日常から克明な惨禍の記録まで、様々な歴史の瞬間を今に伝えてきた。本展でフォーカスされるのは、広島の原爆被害の実態だ。第2次世界大戦末期の1945年8月6日、人類史上初めて米軍によって広...

「マンガと戦争展2」に行く。
今年で戦後80年。昨今の世界情勢を見て感じているとおり、戦争や平和は抽象的な話ではなく、誰もが自分事として考えるべき切実なテーマだ。そんな節目であるこの夏、『京都国際マンガミュージアム』で、終戦間際...