
古賀太(著)
イタリア映画が歩んだ、19世紀から現代にまで至る120年の足跡を、約800の作品とともに通覧したのがこちら。イタリア映画なんてネオレアリズモの筆頭ロッセリーニとあと何人だけ知ってればよくね? とタカを括っていたが、それは大河ドラマのせいで幕末だけやけに詳しい奴と同じじゃん! と反省。こんなに豊かな世界が広がっていたなら、もっと早くしりたかったぜよ。¥1,100/集英社
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令和五年
2023
三月
Friday
イタリア映画が歩んだ、19世紀から現代にまで至る120年の足跡を、約800の作品とともに通覧したのがこちら。イタリア映画なんてネオレアリズモの筆頭ロッセリーニとあと何人だけ知ってればよくね? とタカを括っていたが、それは大河ドラマのせいで幕末だけやけに詳しい奴と同じじゃん! と反省。こんなに豊かな世界が広がっていたなら、もっと早くしりたかったぜよ。¥1,100/集英社
『UNION』を発刊するUnion Publishing Limitedより、広告やファッション誌をはじめ様々な媒体で幅広く活動する写真家の当山礼子氏による写真集が本日、3月17日(金)に発売! 舞台となっているのはイギリス・ロンドン。日常の美しい一瞬、街に息づく人々の姿を捉え、本を見た人を素敵なトラベルに連れていってくれるはずだ。写真展も開催されるそうなので、サイトをチェック!
日本橋の真上を走るあの高速道路を、地下に移動させる計画があるらしい。すっかり見慣れた景色のなかで何気なく過ごしているけれど、こんなニュースをきくと、あのビルもこの家も誰かによって創られているんだという、ごく当たり前のことにハッとさせられる。都市は当然のように存在するわけじゃなく、自然と同じで、ほったらかしていれば朽ちていくものだ。街とどのように共生していくか考えることは、自分たちの未来を考えることにも直結する。この卒業設計展は、建築と都市のあり方について学んできた学生たちにとって4年間の学びの集大成でもある。大いに刺激を受けにいこう! 同時開催の横国大OB「円錐会」による『初出展05』も併せて訪れ、さらに理解を深めてみては!
アメリカでコインランドリーを営む中国移民の中年女性が、一方では確定申告に悩み、他方では全宇宙を滅ぼさんとする巨悪にマルチバース間移動で手に入れたパワーでもって立ち向かう……と書いたところで何が何やらと戸惑うだろう。しかし、実際そうなんだからしょうがない。鑑賞後にこの監督インタビューを読めば謎の大部分は氷解するはずだが、監督たちのお尻の穴ジョークへのこだわりだけは謎のまま。3月3日(金)より公開。
アルベルト・ジャコメッティ(1901〜1966)は、彫刻家ながら過去にはスイス・フランの紙幣にも描かれ、もはや”偉人”といっても差し支えない存在だ。ヒョロっとした人体の造形が特徴的で、実際に鑑賞すると、人間そのものに向き合ったストイックな表現に圧倒されること間違いなし。今にも折れそうなほど細い”線”から、生々しく強い生命力を感じられるのが不思議だ。しかし、ジャコメッティ本人はあくまで自分が「見えた」世界を再現しているんだとか。その姿勢は実存主義で有名な哲学者・ジャン=ポール・サルトル(1905〜1980)も絶賛するところだ。ともかく、まずは会場でじっくり見てほしい。極度に削ぎ落とされたその彫刻からは、作品を形容する言葉すらも邪魔になるほどのパワーが放たれているのだ!
インフォメーション
「アルベルト・ジャコメッティ」展
会場:エスパス ルイ・ヴィトン大阪
会期:2023年2月23日(木)~2023年6月25日(日)
時間:12:00〜20:00
休み:ルイ・ヴィトン メゾン 大阪御堂筋に準ずる。
料金:無料
昨年11月に開館35周年を迎えた目黒区美術館による所蔵作品展。同館が開館した1987年の誕生前後の時代にフォーカスし、紹介している。所蔵作品だからとあなどるなかれ。宇佐美圭司、川俣正、高松次郎、村上友晴といった日本のアートシーンを語る上では欠かせない有名どころがずらり。展覧会タイトルの「解体新書」は、日本史テストの頻出ワード・杉田玄白による医学書のことだが、まさに目黒区美術館の”神経”や”動脈”を見せてくれているといってもいい。博物館法によると博物館(美術館)とは(ざっくりいうと)、資料の収集・保管、教育、研究、普及を目的とした機関であるそう。なにを保存し、研究し、人々に見せているのかといった”身体の内側”を知ることは、施設としての美術館の魅力を知ることでもあるはずだ!
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