日曜日だけど頑張って朝9時に起きるぞ。
今週の放送は「国宝 東京国立博物館のすべて」
企画展もいいけど、美術館や博物館の収蔵作品に目を向けるのも楽しい。
9:00〜NHK Eテレ『日曜美術館』を見る。
『アフターヤン』 コゴナダ(監)をみる。

舞台は近未来のアメリカ。とある家族とかけがえのない絆で結ばれていた人型ロボットのヤンが、突然故障して動かなくなってしまう。一家の父であり、茶葉の販売店を営むジェイクは、その修理のために奔走する中で、ヤンの“過去”を知ることになる。端っこの話になってしまうが、ジェイクがレストランでカタカナが書かれたロング缶ビール(おそらく映画のオリジナルプロダクト)を飲んでいたのが気になった。『NOPE/ノープ』でも日本製の缶ビールが登場していたけど、もしかしてアメリカで流行っているのか? 10月21日より公開。
小林耕平 「テレポーテ―ション」@黒部市美術館

ドラえもん秘密道具の代表格、どこでもドア。何かにつけてドラえもんが取り出して使っているように、その利便性からテレポーテーション(瞬間移動)は誰もが一度は夢見たことがあるはずだ。でも、そんなテレポーテーションを我々はよく行なっているのだといったら暴論だろうか。例えばヤシの木を見たとき、それがどこであっても南国のトロピカルな香りがしてくるようにモノと場所は密接な関係を持っていて、人は概念的な”瞬間移動”を頭の中で繰り返している。本展では、作家が黒部市を含む新川地区(富山の東側地域)の10箇所を舞台にそんな関係性を見つめ直す。サイトスペシフィックを超えた不思議な展示だ。
会場:黒部市美術館
会期:2022年9月23日(金)〜12月18日(日)
時間:9:30〜16:30
休み:月曜日(但し 10月10日開館)、10月11日(火)・12日(水)、11月4日(金)・24日(木)
料金:一般 ¥500、高校・大学生 ¥400、中学生以下無料 詳細はこちらの案内にて
山﨑萌子 「むすう」@PALI GALLERY

過去にタウントークで執筆してくださった新城大地郎さんと写真家の石川直樹さんの二人が中心となって、ゆかりの地、宮古島にオープンしたギャラリー「PALI(パリ)」。宮古島で「畑」を意味する「パリ」という言葉の通り、広い視野から宮古の文化を考え、耕していくことを目的としている。今展示では、アーティストインレジデンスプログラム「PALI GALLERY AIR」の第一回としてアーティストの山﨑萌子さんが実際に滞在し、人々や文化とのふれあいの中で制作された作品が展示される。繊維を「むすう」(宮古西原の方言で、結ぶという意味)ことで、伝統的な織物である宮古上布が織られるように、展示では、そんな結ぶという身体的な行為を介して、作品も人も、文化をもつなぎ合わされている。
会場:PALI GALLERY
会期:2022年10月1日(土) 〜11月20日(日)
時間:12:00〜19:00
休み:月曜日
料金:無料
三好耕三 「井戸覗き Dig a Well」 @PGI

©Kozo Miyoshi, courtesy of PGI
三好耕三は、1970年代にそのキャリアをスタートさせた写真家だ。「私の写真は旅から生まれる」と本人が語るように、超大型カメラを携え、現在に至るまで旅と撮影を続けている。大きなモノクロームの世界に映されているのは、旅先をエキゾチックに消費しない、その土地を尊重した日常の時間だ。本展示では2009年から今年までのそうした旅の最中に撮影された作品を鑑賞することができる。「井戸覗き」というタイトルによって、旅の記憶たちが閉ざされた水面に浮かんでは消えていくような繊細で詩的なイメージが喚起される。しかし、井戸が身近にあったという人はもはや多くはないのではなかろうか。本展示で初めての「井戸覗き」をしてみては!
会場:PGI
会期:2022年10月11日(火)〜11月26日(土)
時間:11:00〜18:00
休み:日曜・祝日
料金:無料
『ポータブル・フォークナー』を読む。

ウィリアム・フォークナー(著) マルカム・カウリー(編) 池澤夏樹他(訳)
アメリカ文学界の伝説フォークナーが、生涯にわたって描き続けたのが、ヨクナパトーファという架空の土地を舞台にした物語だ。そんなヨクナパトーファめぐる物語を中心に、短篇7篇、長篇の一部を独立させた作品12篇を収録したのがこちら。本書のために書きおろされた『怒りと響き』の続篇的な1篇も入っているので、フォークナー入門にうってつけ。¥6,490/河出書房新社
Waku「Afterimage」@Gallery COMMON

アーティストのWakuが新作を展示した個展「Afterimage」を開催。今までは「形に一定の意味があることへの違和感」から、ネオンサインを抽象化して光のみを取り出すといった、純粋なネオンそのものを追求していたWaku。今回の展示においては、そういった抽象化の作業から一転、ネオンサインに宿る、抽象化しても消えない強固な記号性に着目して作品を制作。アンディー・ウォーホルやジェニー・ホルツァーらがブロードウェイ広告や電光掲示板といった記号に消費社会の啓示的役割を見出したように、ネオンサインもまたその造形以上のメッセージ性を孕んでいるのだ。鑑賞しながら「これってもしかして”あれ”じゃない?」って思うはずだが、ただの形にそう思うこと自体がちょっとした異常事態ってわけだ。キャッチーな作品なのに、我々の無意識レベルの、オートマチックな認知システムを炙り出されるかのようなハッとさせられる展示だ。
会場:Gallery COMMON
会期:2022年10月15日(土)~2022年11月13日(日)
時間:12:00 〜 19:00
休み:月・火曜日
料金:無料