『ストーリー・オブ・フィルム 111の映画旅行』マーク・カズンズ(監)を観る。

2010年から21年にかけて公開された111作品を通して、映画の最前線に肉薄するドキュメンタリー。ハリウッド大作はもちろん、インド、ウガンダ、チリ、シリア、チュニジアの作品まで取り上げられるのだから驚くしかない。「あー、映画好きを自称してはいたけど、映画のことなんてなんにも知らなかったなぁー」と、心地よい敗北感が味わえる。まぁ、カズンズ監督は体中に映画関係のタトゥーを入れていて、中には田中絹代のサインを模したものまで含まれているってんだから、勝とうとするほうが間違っているんだけどね。6月10日より全国順次公開。
『ストレンジ・スターズ デヴィッド・ボウイ、ポップ・ミュージック、そしてSFが激発した十年』を読む。

ジェイソン・ヘラー(著) 伊泉龍一(訳)
1970年代のポップ・ミュージックが、いかにSFに影響を受けて進化してきたのか。ヒューゴー賞受賞作家であり音楽ジャーナリストでもある著者がそれを跡づけた、めっちゃスリリングな一冊。『2001年宇宙の旅』を目撃したことでキャラ変を決意したデヴィッド・ボウイをはじめ、ロックスターたちはみんなSFに夢中だったのね! ¥3,850/駒草出版
ラシード・ジョンソン「Plateaus」@エスパス ルイ・ヴィトン東京

巨大なグリッドのなかに入り乱れる植物やシアバター、陶器、本、アマチュア無線機……etc。これらをじっくり観察すると、この作品自体が作者ラシード・ジョンソンを表していることがわかる。個人的な素材がミクストメディアとして混交し、新たな物語を紡ぐ。そんな生命力に溢れた“彼”の一端にぜひ触れてほしい。
会場:エスパス ルイ・ヴィトン東京
会期:2022年4月27日(水)〜9月25日(日)
休館日:ルイ・ヴィトン 表参道店に準ずる。
時間:11:00〜19:00
入場:無料