初回放送2015年11月21日
『絶滅への渇望 ジョルジュ・バタイユと伝染性ニヒリズム』を読む。

ニック・ランド(著) 五井健太郎(訳)
現代社会を脅かすオルタナ右翼たちの思想をたどると、ニック・ランドにたどり着くという。本書はそんなランドが、文学者のジョルジュ・バタイユの読解を通じて、人間を廃絶した先の世界を構想する壮絶な哲学書だ。毒にするか薬にするかは、読者しだい。¥3,740/河出書房新社
『目指せメタルロード』ピーター・ソレット(監)を観る。

アメリカの高校に通う2人の少年が、メタルバンドを組もうと決意する。ところがどっこい、校内にはメタルに興味があるヤツなんでいやしない。というわけで、白羽の矢を立てたのは、チェロが得意な一人の少女。果たして、チェロを加えた異色のメタルバンドはうまくいくのか? という、「もうこういの待ってました!」的な直球青春映画。それもそのはず、音楽青春映画の名作『キミに逢えたら!』のピーター・ソレットが監督なんだから。しかし、それ以上に驚くべきは、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンのトム・モレロがエグゼクティブ音楽プロデューサーを務めているってこと。もう最強の布陣じゃん。4月8日よりNetflixで独占配信。
セルゲイ・メルニチェンコ 「Young and Free?」/「Metaheroes」@エステルオカダアートギャラリー

ウクライナのヤングジェネレーションを代表する写真家であるセルゲイ・メルニチェンコによる日本初の個展。世界をまたにかけて活躍するメルニチェンコの作品には、時代の空気を映し出す嗅覚の鋭さと美的なセンスが溢れている。遠い国に生きる人の感情や思考も、アートという共通言語が架け橋となって私たちに繋いでくれることを実感できるはず。
会場:エステルオカダアートギャラリー
会期:2022年3月23日(水)-5月14日(土)
休館日:日・月・火・祝日
時間:13:00-18:00
入場:無料
遠藤利克 @SCAI THE BATHHOUSE

200年の歴史を持つ銭湯を改築したギャラリー、SCAI THE BATHHOUSEにて「遠藤利克」が開催中。彫刻家である遠藤の作品では、火、木、鏡、といった原初的なモチーフが扱われ、大自然と人間の関係を問うダイナミックな表現が特徴的だ。特別なタイトルは用いられず、作家名のみが冠された本展。先入観をもたずにその作品世界に入り込むべし。周辺には桜の名所も多く、春の谷中散策と合わせて行きたい。
会場:SCAI THE BATHHOUSE
会期:2022年3月8日(火)- 5月14日(土)
休館日:日・月・祝日
時間:12:00 〜 18:00
入場:無料