『パチンコ』

杉山一夫(著)
パチンコのルーツはどこにあるのか? それを明らかにすべく、30年以上にわたって国内外の現場に赴き調査し、2020年には私設の「パチンコ誕生博物館」を開館させちゃったという著者による、パチンコ史の決定版。四世代にわたる在日コリアン一家の苦闘を描いた小説『パチンコ』と一緒に読むと、より広い視野でこのカルチャーの背景を知れるかも。¥3,520 /法政大学出版局
『17歳の瞳に映る世界』イライザ・ヒットマン(監)

美しい“手術映画”である。望まぬ妊娠をした17歳の少女がいとこと一緒にNYへ中絶手術を受けにいく物語だからというのは、もちろんある。だけど、それ以外にも女性たちが連帯するとき、手が印象的に映し出されることを通して、“いかなる”術“を”手“はなしうるのか?”を描いているからこそ、そう呼びたい。手術代のためにバイト先の金を盗むいとこの手、手術中に主人公の手をにぎる女医の手、主人公がいとこに差し伸べる手……。劇中では中絶手術に必要な手続きを懇切丁寧に描かれるから、作品自体が主人公と同じような境遇の女性に差し伸べられた“手”なのかも。7月16日より全国公開。
メヒコの衝撃―メキシコ体験は日本の根底を揺さぶる @市原湖畔美術館

メキシコのスペインによる征服から500 年、独立から200 年にあたる今年、市原湖畔美術館が「メヒコの衝撃―メキシコ体験は日本の根底を揺さぶる」を開催。 本展は、日本とメキシコの交流の歴史を繙きながら、メキシコの歴史・風土・人・芸術に衝撃を受け自らの表現に向きあってきた8人のアーティストに焦点を当て、メキシコの何が彼らを惹きつけたのか、そのメキシコ体験を多角的に解き明かす展覧会。
佐藤純也 : ただ一枚の絵 @青山目黒(ショーウィンドーにて)

作家・佐藤純也が2011年に10年後に展示することを想定して制作した絵画を『青山目黒』のショーウインドーにて、インスタレーションとして公開。展示される絵画は一点のみ。※場所はこちら→東京都目黒区上目黒2−30−6