『にっぽんセクシー歌謡史』

馬飼野元宏(著)
「お色気歌謡」を知っているだろうか。昭和初期から頭角を現し、高度経済成長時代に一世を風靡した音楽ジャンルである。奥村チヨや山本リンダが、その筆頭と言える。そんなセクシー系歌手のルーツを探り、その進化と変貌のプロセスを検証した1冊。果たして、「お色気」が日本の歌謡シーンに与えた影響とは? ¥2,200/リットー・ミュージック
『逃げた女』ホン・サンス(監)

これまで夫とは片時も離れたことがなかった女が、彼の留守中に三人の友人を訪ねて旧交を温める。女は誰かに会うたびに、「夫が言うの。愛する2人は一緒にいなきゃ駄目だって」と同じ説明を繰り返すのだが、あんまり繰り返すものだから、逆に何かあったのかなぁと思ったりもする。もちろん、説明はないんだけど。それだけと言えば、それだけの物語。なのに、「あー、映画を観たなぁ」と思えるのは、まるで蜜を求めて羽ばたく蜂のような軌跡を描くカメラワークのせいか? 6月11日より全国順次公開。
ライアン・ガンダーが選ぶ収蔵品展「ストーリーはいつも不完全……」「色を想像する」@ 東京オペラシティ アートギャラリー

イギリスを拠点に活動し、国際的な注目を集めるライアン・ガンダーが手掛ける『東京オペラシティアートギャラリー』での収蔵品展。収蔵品は故寺田小太郎氏によるプライベート・アイ・コレクションであり、ガンダー×寺田小太郎の一対一の会話といえる展覧会。