『ライトハウス』ロバート・エガース(監)

絶海の孤島で、2人の灯台守の身に起こったアンビリーバボーな奇跡体験を、ホラーともコメディとも言える謎のテンションで、しかもモノクロで描く。脱出不可能になった2人は、「もう飲まなきゃやってられんやろ!」ってことで飲みまくるのだが、備蓄していた酒がなくなると、今度は石油にはちみつを入れて飲み始めるんだから、人間の欲望恐るべし。そんな底抜けてんやわんやな2人を、ウィレム・デフォーとロバート・パティンソンが鬼気迫る感じで演じている。つくづく変な映画だ。もちろん、いい意味で。7月9日より全国公開。
『映画監督 三隅研次 密やかな革新』

吉田広明(著)
三隅研次と言ったら、カツシン(勝新太郎)の『座頭市』シリーズを数多く手がけた職人的監督なわけだが、初見のときから、全体にじわーと漂う妙な虚無感みたいなのが、ずっと心に引っかかっていた。これはただの娯楽映画じゃないな、と。本書では三隅が職人であると同時に「映画作家」であったことも明らかにするという。読むっきゃない。¥3,960/作品社
メヒコの衝撃―メキシコ体験は日本の根底を揺さぶる @市原湖畔美術館

メキシコのスペインによる征服から500 年、独立から200 年にあたる今年、市原湖畔美術館が「メヒコの衝撃―メキシコ体験は日本の根底を揺さぶる」を開催。 本展は、日本とメキシコの交流の歴史を繙きながら、メキシコの歴史・風土・人・芸術に衝撃を受け自らの表現に向きあってきた8人のアーティストに焦点を当て、メキシコの何が彼らを惹きつけたのか、そのメキシコ体験を多角的に解き明かす展覧会。
佐藤純也 : ただ一枚の絵 @青山目黒(ショーウィンドーにて)

作家・佐藤純也が2011年に10年後に展示することを想定して制作した絵画を『青山目黒』のショーウインドーにて、インスタレーションとして公開。展示される絵画は一点のみ。※場所はこちら→東京都目黒区上目黒2−30−6